バグースに来たら「失敗した」と お客様には絶対に言わせない、自信があります
バグース ダイビングサービス
代表/PADIインストラクター
上田 耕造
Ueda Kozo
初めてのダイビングで「これしかない」と感じ、一気にインストラクター資格まで取りました
小さい頃から海が好きで、夏は必ず両親と海水浴に行ってスノーケルなどをしていました。それが影響して、「海に携わる仕事がしたい」とずっと思っていました。
ある時、姉がオーストラリアでスキューバダイビングを体験し、その時の話を聞かせてくれました。話を聞いて、数ある海に携わる職業の中で、「楽しんでもらう」ことを仕事にできる「ダイビングインストラクター」を知った時は衝撃でした。この時初めてダイビングという仕事に興味を持ちました。
その後、ダイビングを始めたのは社会人になってからです。大学に通っている間も、海の仕事がしたい、という気持ちは変わりませんでした。大学卒業後、姉から聞いたオーストラリアの海が印象に残っていたので、オーストラリアにワーキングホリデーで留学し、初めてのダイビングを経験しました。予想通り楽しく、「これしかない」、と思い一気にインストラクター資格まで取りました。景色も勿論綺麗だったのですが、レギュレーターをつけて呼吸をした時に、水中で息を我慢しなくても良い!それが一番感動的だったことです。
沖縄の「働く環境」に魅力を感じ、オーストラリアに戻らず沖縄でダイビングを続ける選択をしました
オーストラリアでインストラクターを取得後、そのまま留まって仕事を続ける選択肢もありました。しかし、一度帰国し沖縄の海を体験したことから、そのまま沖縄に留まり、今に至ります。
水中に関しては日本もオーストラリアも、どこの国の海にも魅力があります。オーストラリアより沖縄に魅力を感じたのは、「働く環境」です。オーストラリアは20年以上前からダイビングインストラクターの働く環境が整っています。オーストラリアから帰国後、沖縄で働き出した時に衝撃だったのが、世界に負けない海が沖縄にはあるのに、ダイビング業界の労働環境が、良い意味で発展途上だったことです。例えば、タンクを自分たちで積み込まないといけない。予約や連絡などの事務も全部自分たちでしないといけない。
それを体感し、オーストラリアの整っている労働環境よりも、沖縄の最初から最後まで自分が担当するという労働環境の方が、自分のスキルになる、将来独立したいという目標に活きるのではないか、と思い沖縄での活動を選択しました。
「Bagus」は、インドネシア語で「最高」という意味です
お世話になっていたショップのオーナーさんが独立するタイミングで、そのショップを引き継ぎ、5年ほど店長をしたのち、かねてより目標であった独立に向けて準備を始めました。独立に向けて準備をしている時は、店舗を構えて本当にお客さんが来るのか、と不安もありました。
しかし、自分で「独立する」と公言していたのもあり、覚悟を持ってスタートに踏み切りました。妻も、独立に向けてすごく前向きに受け入れていくれて、店舗の床張りなど手伝ってくれました。
ショップの名前である、「Bagus」は、インドネシア語で「最高」という意味です。この名前にした理由は、目立つ名前にしたかったことが一つ。また、その頃サーフィンでインドネシアに毎年行っており、自分が好きな言葉を付けたいというのも一つの理由です。
バグースに来たら「失敗した」とお客様には絶対に言わせない、自信があります
今のショップは、店舗を探している時に、ダイビングの先輩から丁度よく譲ってもらいました。港にも近く、那覇に送迎に行くにも便利なので、お客さんが車に乗る時間も少なくて済みます。
お客さんはリピーターの方が多いです。新規の方にも、ショップが真摯に向き合い対応するので、リピーターさんになっていただけることも多いです。お客さんのレベルによって、ダイビングポイントを変えてご案内しています。
僕は、小さい生物が見えなくなってきたのでマクロを卒業して主に外洋の大物を狙ってご案内しています。バグースに来たら「失敗した」とお客様には絶対に言わせない、自信があります。それは、スタッフの接客だったり、安全管理がしっかりしているからこそ、実現しています。そのためのスタッフの海でのスキル向上のための指導など、継続して行っています。
スタッフ自信が楽しむことで、お客さんにもその楽しさが伝わります
ショップはサークルのような雰囲気で、お客さんも、サークルに通っているような感覚で気軽にショップに遊びに来てくれています。スタッフが常にお客さんに楽しんでもらおうと思う姿勢や、スタッフ自身が海を楽しむことで、サークルのような雰囲気を作り出しているのだと思います。海の中で何かを見つけて、満面の笑顔で「これ見てください、珍しいですよ」とお客さんに伝えると、お客さんにもその興奮や楽しさが伝わります。スタッフが楽しんでいないと、お客さんへの共感も低くなってしまいます。
趣味の筋トレが精神的なリフレッシュになっています
筋トレが趣味で、海から帰ってきた後や、朝3:30にお店に来てトレーニングをしています。筋トレは精神的なリフレッシュになります。筋トレを始めたのは、もともとランボーなどの引き締まった身体が好きで少しでも近づきたい、という気持ちがあったからです。筋トレをするには時間が必要です。僕が休みを必要としているので、働いてもらっているスタッフにもしっかり休みをとってもらい、リフレッシュして良い精神状態でお客さんと接して欲しいと思っています。
今後は沖縄と海外の両軸でお客さんを案内していけるようなショップにしていきたいです
夏に沖縄をメインで案内して、冬は海外の海に行く、というスタイルのショップが多いかと思います。でも、夏の時期にも面白い海は世界中にたくさんあります。スタッフもお客さんも、夏に行きたい海が沖縄以外にあるかもしれない。今後は、スタッフの体制など検討して、夏でも、沖縄と海外の両軸をお客さんに案内できれば良いなと思っています。
僕自身、夏に伊豆の神子元島に潜りに行っていますが、こういう海もあるんだ、とすごく勉強になっています。ホームである沖縄の海をしっかり勉強するのも大事ですが、年間を通して他の海や他ショップのサービスのあり方をスタッフには若いうちから、小さくまとまらずに見て欲しいと思っています。そして、お客さんにも楽しんでもらえるツアーを企画していきたいです。
編集後記
お店に入ると、綺麗に並んだダイビング器材。清潔感が溢れるバグースさんのショップは、丁寧なお仕事をされる上田さんの性格がそのまま出ているようでした。今後のダイビング業界や、ダイビング業界に入ってくる新しい人材、ショップのスタッフやお客様と、色々なことに気を配り、良くしていこうと行動を続ける上田さん。ぜひバグースさんで、丁寧で楽しい、ダイビング時間を楽しんでください(上田さんの趣味である筋トレグッズも、ショップ内にあるのでぜひ見つけてみてください)。