今のバブルボックスがあるのは、昔から今まで、 関わってくれたお客様とスタッフのお陰です
沖縄バブルボックスダイバーズ
オーナー／インストラクター
水田 知志
Mizuta Tomoaki
オーストラリアで初ダイビングをし「ダイビングを教えたい」とダイビングの道へ
兄が元々ダイビングをしていて、私が24歳の時に銀行員を辞めてオーストラリアにいく時に「どうせ一周するならダイビングもやったら」と勧められ、オーストラリアでオープンウォーターのライセンスを取ったのが初めてのダイビングでした。ライセンス取得後はオーストラリアを周りながら、面白そうと思うところに潜るダイビングがメインの旅になっていました。
日本に帰国後は、特にやりたいこともなく、強いて言えばダイビングを教えられたら面白いなと思い調べたところ、沖縄とフィリピンに候補がありました。その頃「給料は出ない代わりにインストラクターまで育てる」というスタイルが主流で、悩んだ挙句に沖縄の北谷のお店に勤め始めます。
今は30代でダイビング業界に入る人もいますが、当時は20代前後がほとんどで24歳でダイビング業界に入ってきた私は年配の部類でした。先輩も私より年下の人たちばかりでしたね。ショップで4年間お世話になり、「自分がどれだけできるか」を試したいと思い独立を決めました。
スタッフを育てることは大変なことですが、スタッフがいるからこそ提供できるサービスはたくさんあります
ショップの名前の由来は、タンクのことを「泡の箱」という表現をし、それを英語に訳し「バブルボックス」とつけました。
独立してから、県内外問わず色々なところに知り合いができたこと、ショップを気に入って何度も来てくれるお客様ができたことが嬉しいです。大変だったこともたくさんあります。独立して一週間くらいで、泥棒に入られて器材を全部盗まれたこともありました。
もう一つ大変なこととして、スタッフを雇い育てることです。ただ「こなす」だけの仕事ではなく、人それぞれの仕事の価値を一緒に探しながら、安全管理までしっかりできるプロフェッショナルを育てることを心がけています。安全管理はスタッフに一番時間をかけて伝えている部分です。どれだけ楽しく時間を過ごしても事故が起きたら何も残りません。自然を相手にしているので、絶対に安全というのは難しいですが、最低限の基準を高くしてお客様に提供しています。スタッフを育てることは大変なことですが、スタッフがいるからこそ提供できるサービスはたくさんあります。
リピーターになってくれる人が多いのはスタッフの対応が良いからです
バブルボックスはログ付け後に北谷のお店やショップ内でお酒を飲むこともあり、海以外のイベントも楽しみに来てくれるお客様がたくさんいます。1人でくるお客様も多く、ダイビングの日程が一緒の人や、泊まるところが近い人同士で仲良くなれるのは、また楽しい要素の一つかもしれませんね。
ショップにはリピーターさんが多く、何度もバブルボックスを選んでくれるのは、スタッフの対応が良いからだと思います。例えば、初めてショップに来る方からお問い合わせがあった際に、本数を聞いて20〜30くらいであれば不安に思っていることをヒアリングします。「耳抜きが抜けない時があります」というやり取りをしたら、担当スタッフに必ず伝え、実際のダイビングの時にはゆっくり潜るよう対応をします。お客様から「怖いんですけど大丈夫ですか？」と言われたら、呼吸を整えることから始めます。丁寧なダイビングを心がけており、とにかく深くに連れて行けば良いとは思っていません。お客様が「楽しい」と思うのであれば5mや10mで時間を過ごすのもありです。スタッフは5mや10mの海でもしっかりガイドをして楽しんでもらえるよう練習しているので、ダイビング初級者〜中級者の方でもバブルボックスで楽しむことができます。
一番よく行くポイントはショップの目の前の砂辺です。北谷の海の魅力はなんと言っても一面のソフトコーラルです。それだけで、魚がいなくても綺麗だなと思います。ダイビング初心者の人はもちろん楽しめるのですが、上級者の人も楽しむことができます。北谷は透明度が良い時と悪い時の差が激しいのですが、春と秋の東風が吹く時は慶良間と変わらないくらいの透明度で潜ることができます。
これからも来てくれるお客様のことを大切にしながらショップを続けていきたいです
これからダイビングを始める方は、海は本当に楽しい場所なので、ぜひバブルボックスで安全に潜れるスキルを身につけ、楽しんで欲しいと思います。
バブルボックスに来てくれるお客様は、みんな良い方ばかりです。私も、スタッフも、お客様には本当に感謝しています。コロナ禍で状況が厳しくなった時にお客様から「ショップが潰れると困るから」ということでクラウドファウンディングを勧められて実施しました。今もショップに通ってくれている方から、もうダイビングを離れてショップには来ていない方も含め、ほぼ100％リピーターさんからの寄付で、最終的にたくさんの額が集まりました。今のショップがあるのは、皆さんのお陰です。一生懸命楽しませてリピーターに繋げてくれているスタッフにも、もちろん感謝をしています。
リピーターさんもたくさん来てくれて、自分が作りたかったショップの形はできました。これからも来てくれるお客様のことを大切にしながら、ショップを続けていきたいです。
